松山市民病院の呼吸の勉強会に行ってきた(呼吸障害患者の摂食嚥下)

はじめに

昨日、松山市民病院で呼吸の勉強会があったので行ってきました

県立中央病院STの三瀬和人先生が「呼吸障害患者の摂食嚥下」について、松山市民病院PTの萩森康孝先生が「呼吸リハビリテーションにおけるリスク管理」について話をしていただきました

お二人とも非常に分かりやすい講義で、今回も自分の勉強不足を痛感させられる内容でした

また忘備録として書いておきます

 

ただ今回もですがこのぼくが書いている内容は一度ぼくの脳というフィルターを通ったものです

そのため思い込みなどあり先生が伝えた内容や真意とは異なると思いますのでご注意下さい

 

 

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呼吸障害患者の摂食嚥下(三瀬和人先生)

COPDの患者さんは以前から結構な割合で摂食・嚥下障害がある事が知られています

実際ぼくが担当したCOPDの患者さんも誤嚥が原因で急性増悪し入院してしまう方が結構いらっしゃいます

そこで今回ちょうど「呼吸障害患者の摂食嚥下」というテーマで講義をしていただけるということで参加させていただきました

 

以下は防備録です

 

●当初「口腔前庭」と呼ばれる場所に水を入れて水飲みtestをしていたが、ここにいれると飲み込みにくい事がわかり最近では奥の方に入れるように変わった

 

●スプーンに入れた食べ物を近づけるだけでも「咽頭後壁」が盛り上がり誤嚥予防に働く

 

●口腔期では食塊を下に送り込むための圧を作る時期、舌運動が障害されると圧が不足しスムースに通過できない

 

●液体と固形物の咀嚼嚥下は全く違うため水飲みtestのみでは不十分でありfood testも必要

 

●通常ぼくらが学校で学んだ嚥下プロセスは、先行期⇒ 準備期⇒ 咽頭期⇒ 口腔期⇒ 咽頭期⇒ 食道期であり、これはStageⅠ transportと呼ばれている。近年、咀嚼が行われている間にも嚥下反射開始前に食物が少しずつ咽頭に送られる StageⅡtransport が健常者でも普通におこる事が知られるようになった(以前は嚥下障害と判断されていた)。実際に咀嚼中に食べ物が梨状窩に流れこんでいる健常者VE動画を見せていただく。

 

●誤嚥予防には、喉頭蓋が反転してフタをすることよりも喉頭前庭が閉鎖する事の方が1番重要。

誤嚥を防止するための機構は3つ。1つが喉頭蓋閉鎖、1つが喉頭前庭閉鎖、最後が声門閉鎖。喉頭蓋だけではちゃんとしまらない。この中で随意的に閉鎖できるのは喉頭前庭と声門だけ(喉頭蓋は反射でしまる)。なのでSTは息止め嚥下の練習などをする。

 

●甲状舌骨筋は舌骨下筋群なのに嚥下時に舌骨を上げるのに働く。舌骨上筋群と同時収縮する事で甲状軟骨を引き上げ、つられて舌骨が持ち上げられるという事?

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●呼吸器疾患の患者さんは呼吸補助筋の肥大等により頚部のアライメントが崩れる⇒ 嚥下に関する筋が十分な筋力を発揮にくくなる⇒ 嚥下障害を引き起こす

 ぼくの臨床でも特に呼吸困難感の強い患者さんは、後頚部の筋緊張が亢進し短縮して頚部屈曲制限まで観られてしまっている患者さんもいます。

 今回頚部のアライメントが崩れるとどれだけ嚥下しにくいのか、というデモンストレーションで用意していただいたアイソトトニックゼリーを頚部伸展位で飲ましてもらいましたが、思いっきり咽(むせ)てしまいました(・_・;) 今まで嚥下の勉強会では伸展位で自分の唾液を飲み込む事はあったのですが、実際に食べ物を嚥下する事はなかったので、今回初めてこれは誤嚥するなという実感を強く得る事ができました。

 また話の中で四肢体幹ばっかりに着目しているPTより頚部にも着目しているPTと組んだ時の方が嚥下訓練がスムースに進みやすい、という話もされていました

 

●COPDの患者さんには 嚥下中誤嚥 が多い。

呼吸補助筋による頚部のアライメントの崩れ、呼吸数増加による嚥下性無呼吸の維持困難、咳流量の低下による気道防御機能の低下

 

●臨床症状から障害されている内容を類推することができる(日本摂食嚥下リハビリテーション学会HPに記載)

こちら

[blogcard url=”https://www.jsdr.or.jp/doc/doc_manual1.html″]

 

●健常者でも普通に不顕性誤嚥をしている

嚥下を障害する様な疾患でなくても誤嚥している場合がある

 

●加齢に伴い喉頭が下垂。高齢者は喉頭を下顎へ引き上げないといけない距離が多い、加えて嚥下に関する筋力低下 ⇒ 誤嚥しやすい

 

●嚥下に関わる筋はほとんど速筋。高齢者では遅筋脂肪に置き換わってしまう ⇒ 嚥下に関する筋力低下 ⇒誤嚥しやすくなる

舌骨筋の筋量握力との間やADL との間にも相関があるといわれている

最近はST学会では舌圧 と 嚥下機能 との間、また四肢の機能との間に相関がある

舌圧は数値化できるため客観的な評価として使える、舌圧計自体10万程度で購入できるとの事

たぶんこちらの製品の事をおっしゃっていた様子



 

 

●気管切開部位が低ければ低いほど喉頭挙上への悪影響は少ない

 

●気管カニューレの吸引ラインはもともと発語するためのものであったが、頭のいい人が吸引にも使えるんじゃねと気付き吸引ラインとして使われる様になった

 

●カフでは誤嚥は防げない
カフ圧は最大20-25mmHgに対して、嚥下時の咽頭圧は最大90mmHgであり全然足りない。またカフの形は姿勢で変化するため圧の弱い所から入ってしまう。

 

●STに対するアンケート調査結果の紹介。摂食・嚥下領域で特に呼吸リハビリテーションの知識は必要と考え、知識を得たいと思っている方が多い

 

●頸髄損傷患者のケーススタディ

頚椎の固定プレートのため食道が背側よりかなり圧迫し喉頭蓋が反転しない。そのため器質的にどうしても誤嚥。

食後にカフアシストを使用する事で経過は安定 (通常カフアシストは食後使用しないがDrと相談し使用)

この発表の中でPCFの値が咳嗽介助時とカフアシスト時ではかなりの差がでてた事も印象的でした

 

 

 

最後に

今回講義をして頂いた先生方、講義を企画していただた「愛媛呼吸リハビリテーション研究会」スタッフの皆様ありがとうございました

ぼくの臨床に役立つ事ばっかりで非常に助かりました

 

 

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