第一病院での勉強会に行ってきた(カトレア会/ 藤田Dr/ 閉塞性動脈硬化症の画像診断と治療 )
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先週、第一病院のカトレア会で藤田先生の閉塞性動脈硬化症(ASO)に関する講義がありました。
現在、心臓リハビリテーション指導士の勉強をしているのですが、ちょうど試験範囲にASOが含まれているのと、今回講義してくださる藤田先生はいつも話が面白いので、これは聴きに行かねば!ということで行ってきました。
心臓血管外科のDrとしてバリバリ手術されている普段の臨床の話や、最新の知見も分かりやすく説明いて頂けました。
その中でも運動療法の有効性について話されていたのが特に印象深く残りました。
((注意))今回の記事の内容も講義をしていただいた藤田先生の話を聞いた僕のフィルターを通したものなので、藤田先生の話された内容・意図に相違が必ずある事をご了承の上、お読み下さい。
以下、忘備録代わりに書いて置きます
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・名称について、ASO(閉塞性動脈硬化症)よりPAD(末梢動脈疾患)の方が一般的
・動脈硬化の初発部位としては腸骨動脈か大腿動脈
・大腿動脈の好発部位は膝上10cmの所。ここは動脈が大腿前面から筋肉の中を突き抜けて大腿後面に行く所でもある。筋肉の中を突き抜ける部分は筋肉の収縮に伴なう物理的なストレスが大きい。そのためここに起きやすいのかも。一方、腸骨動脈は平面図でみると比較的スムースに流れている様に見えるが、実際開いてみると、とぐろ状になっていることがある。高齢に伴い身長が短くなり、その分余った血管がそうなってしまうのではないか。そういった流体力学的なストレスで腸骨動脈に病変が出やすいのかも。
・Fontaine分類の2と3の違いは歩けるか否か
・ABI(足関節上腕血圧比)検査 通常足の方が血圧が高い
足の血圧は手×1.0~1.4が正常、0.9あたりは境界
・ASOの方の予後は非常に悪い ABI<0.4 なら すい臓癌レベル
・ASOの方は心臓や脳の血管をみましょう。ASOそのもので亡くなる人は少ない。心臓や脳の血管の動脈硬化が原因で起こる病気で亡くなる方が多い。
・リン代謝を調整する薬が処方される前の透析患者さんの血管は石灰化いている方が多い
切開してもパリパリ割れてしまうためもOpe困難
・間欠性跛行はASOや脊柱管狭窄症でもみられ、教科書的な鑑別には、体幹前屈させて楽になるなら脊柱管狭窄の可能性が高いなど書かれてはいるが、実際の患者さんでは両方ある人が多いので一概には言えない。末梢循環障害の患者さんの場合は足を下垂すると楽になる場合がある
・皮膚組織灌流圧(SPP)は虚血重症度を判別するのに有用 20mmHgを下回るようでは予後不良
・ASOに対する運動療法は効果は確かにあるが、きちんとしたエビデンスはまだない
それは運動を定量化できないことによる
運動による効果の機序は、運動により側副路が形成され血流が改善するため
歩ける人にはどんどん歩いてもらう
足の血流は本当によく改善する、それでも長生きできない人が多いのはその他の病気(脳、心臓)が原因で亡くなるため
・TASCⅡ分類
・血管内治療(ステント) SMART stent(自己拡張型) , Zlver stent(薬剤溶出型)
・本人の活動性に応じて、本人に最適な治療法を選択する
・CLI(重症虚血肢)の予後は悪いが、2年の生命予後が期待できるなら静脈グラフトも考慮
今回も藤田先生、カトレア会のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
病院改修のため次回は11月以降になるということですが、また楽しみに待っていますm(_ _ )m
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吸引回数を減らすために
①ゴロゴロ(貯痰留音)するからといって反射的に吸引していないですか?
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聴診
①前から見た時の、上・中・下葉の見つけ方
②横と後ろから見た時の、上・中・下葉の見つけ方
③肺区域(S1~S10)の場所の見つけ方
④なぜ肺から音が聞こえるかわかりますか?
⑤正常な音と、そうではない音との聞き分け方
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