呼吸の勉強会(松山市民病院)に行ってきました

はじめに

呼吸の認定理学療法士を目指す事に決めた事もあり、また「愛媛呼吸リハビリテーション研究会」に参加させてもらいました

ここ数年は心臓の勉強会や研修会に参加してばかりで行く事がなかったので本当に久しぶり

今回も四国がんセンターの濱田先生が「呼吸リハビリテーション実践に必要な検査所見の診かた」、松山市民病院の萩森先生が「検査所見症例検討のグループワーク」と「肺炎患者の呼吸ケア・リハ」の講義をして頂きました

今回もぼくの主観に基づいて復習を兼ねまとめていきます

そのため講義をしていただいた先生方の意図や内容とは異なっている場合があるという事に留意していただけると助かります

 

 

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濱田先生の講義(呼吸リハビリテーション実践に必要な検査所見の診かた)

・昨年2018年には日本呼吸ケアリハ学会・日本呼吸理学療法学会・日本呼吸器学会の3学会が出した呼吸リハビリに関するステートメント(声明)が発表されたのですが、このステートメントの中で、活動量計などを使用して身体活動量を計測する事や、栄養評価動脈血ガス分析などが「可能であれば行う評価」に格上げされた様子

 

ちなみにこのステートメントは無料で閲覧できますよ

呼吸リハビリテーションに関するステートメント|一般社団法人日本呼吸器学会

 

 

・一般的な栄養状態の一つの指標であるアルブミン値に関することでいえば、正常は4~5g程度でそれ以上ないと蛋白異化が進んでしまうため積極的な運動療法は基本的にはすべきではないと思っていました

 しかし昨年出た本(リハスタッフのための イチからわかる臨床検査値活用術)によると、脱水の徴候がある時には高値になるため注意が必要であるが、2.8g以上あれば徐々に負荷量をあげていってもいいということらしいです

 

 具体的なリハの内容では、2g未満の場合のリハ内容は関節可動域やポジショニングなどの機能維持を中心に行い、2~2.7gの場合には機能維持を中心に行いながら徐々に負荷をかけていき、2.8~3.7gの場合には機能改善を図り、負荷量を上げていき、3.8g以上の場合には積極的に負荷を上げていくというものでした

 もちろんアルブミンだけでは判断するのは超危険なので、他の生理学的な所見を合わせての判断だと思いますが、大まかな目安が分かるのは助かりますね

 

・アルブミン低値の原因には、①蛋白摂取不足②肝臓でのアルブミン合成の障害炎症性疾患などで蛋白異化亢進胸水などで蛋白の体内漏出尿タンパクなどで蛋白の体外漏出、の5つがある

 

 

・血小板(PLT)70万以上で血栓リスク、5万以下で出血リスク

 

 

・細菌感染症の有無と重症度をみるために「WBC」と「CRP」をチェック

 

・CRP自体は炎症開始から4~6時間で上昇し、ピークは36~50時間であるため、炎症の始まりとそのピークにずれが生じてしまう。誤嚥性肺炎など細菌感染で肺炎などが生じた場合などでは、炎症の初期ではCRPはほとんど変わらないけれど白血球(WBC)が上昇し、炎症がおさまりかけた時にCRPが上昇し、白血球が下降する。なので細菌感染の場合は炎症の程度を知るためにはCRPよりも白血球の方が感度がいい。今患者さんが細菌感染による炎症が収まりかけているのか、結構やばい状態なのかを知る指標と一つとして有効。

 またCRPの値とリハ内容については、10以上の場合はROMなどの機能維持など愛護的なリハ内容なのですが、意外だったのは5~10でも機能改善に向けてリハ内容を変更していくという所でした。ぼく的には3を下回るぐらいじゃないと患者さんはしんどいだろうから、積極的な運動療法は難しいじゃないだろうかと今まで思っていましたが、5~10でもCRPの半減期が19時間もあるという関係から、機能改善に向けてアプローチをすべしというものでした。それでアプローチしてみてCRPが再上昇するならメニューを再検討したらいいとの事らしいです。

 

 

・BUN / Cr >10  なら腎臓以外、BUN / Cr < 10なら腎臓障害を疑う

 

 

・AST / ALT > 2 なら肝胆嚢系疾患、 AST / ALT < 5 なら筋肉・血液疾患を疑う

 

 

・Hb値 20g/dL以上の高値、5g/dL以下の低値ではリハ禁忌

 

 

・動脈血ガスでわかる事は、①酸塩基平衡、②酸素化、③ガス交換能、④肺胞換気の4つ

①の酸塩基平衡については殆ど忘れかけていたので以前に書いた記事で復習しました ^^;

酸塩基平衡の見方(呼吸の講習会の復習①) – ちんねんの徒然なる日記

 

 

・酸素化の指標としてはP / F 比を用いる。正常値は 80~100 / 0.21=400 ~ 500

 

 

・ガス交換能の指標としてはA – aDO2(肺胞気酸素分圧較差)を用いる。正常値は5 ~ 10Torr

 ≒ 700 × FIO2 - PaCO2-PaO2

 室内気の場合は ≒ 150- PaCO2-PaO2

 

 

・肺胞換気の指標としてはPaCo2を用いる。正常値は35~45Torr。

 

低換気についてはこちらの記事で復習

換気血流比不均等、低換気の原因、シクソトピーコンディショニング(呼吸の講習会復習③) – ちんねんの徒然なる日記

 

CO2ナルコーシスについてはこちらの記事で復習

北川知佳先生の呼吸の勉強会 (運動時の酸素増量とCO2ナルコーシス) – ちんねんの徒然なる日記

 

 

普段の臨床で呼吸不全の患者さんに関わる事が少ないので、かなり忘れてしまっていることに愕然(・・;)

今年の認定理学療法士(呼吸)の必須講習会も受講する事にしたので、これからちょっとずつ復習していきます

 

 

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